『SSSS.GRIDMAN』で魂が打ち震えた話
いやーーーーーーーーーーーーSSSS.GRIDMAN、最っっ高っでしたね!!!!!!!
特撮系詳しくないので原作の電光超人グリッドマンは見たことなかったんですがすごく楽しめました。原作オマージュみたいな演出が未見でも多々見受けられたので原作ファンの人はほんとうに本当にたまらなかったんじゃないかなー。
この流れで1クールでいけるのか??って心配してたんですけど伏線は大体回収してきれいに収まりほんとよかったです。
特撮系って、小さいときに見ていたくらいなので若干偏見なんですが、『立ち向かって、へし折られて。それでも、きっと立ち上がって』の話だと思っていて。
七転八起の精神が根幹だと思うんですよ。
僕が幼少期に見てた星獣戦隊ギンガマンなんて第1話で主人公死ぬんですよね。悲しみの中に残された仲間達が、それでも立ち上がって敵に挑んでく姿勢は小さいながらよく覚えてます。(実は主人公が生きてて共闘する胸熱展開もあった)
全身全霊、己が魂を賭けて強大な敵に立ち向かってくヒーロー。
でも現実は人間関係やらお金、仕事や理想、自分。もう死ぬまで悩みって尽きないんじゃないか???って思うくらい、めんどくさーいことがおおいですよね。
作品を通して、そんな現実をぶち破る希望を、勇気を示してくれるのがヒーローなんじゃないかなって思います。
作品の中だけじゃなくて、現実世界の僕らのことも救ってくれるんですよ。
『SSSS.GRIDMAN』の根幹はそこに焦点を当てた、救済の話でした。
特撮的熱量×アニメ的演出で面白くないわけないんですよ。
ただ正直、アカネの心情の変化が1クールでは若干浅いかなとかと思ったけど。
まあ、とりあえずこの特撮の話を念頭に置いた上、
改めてSSSS.GRIDMANのOP見てくださいよ。
あーーーーーーーーーーーーーーーーーーーエモーーーーーーい!!!!!!!!!
特撮の良さがアニメとなって全面的に出てる最高OPだなぁって毎回思ってました。
歌詞もいいんですよね。
目を醒せ僕らの世界が何者かに侵略されてるぞ!
これは訓練でもリハーサルでもない
覆われた日常というベールを勢いよく剥がしたら
闘いの鐘が鳴る
あの頃のように同盟を結ぼうか
君を退屈から救いに来たんだ!
初っ端の"目を醒せ僕らの世界が何者かに侵略されてるぞ!"ってのが本当にいい。
侵略されてるぞ!って表現、本当にダサかっこいいし特撮の持つ空気感を上手く捉えたセンテンスだなぁっておもう。
『UNION』の歌と作曲を担当した大石昌良さんのtwitterもいいんですよ。
UNIONは僕を含めて「あの頃ヒーローに憧れたすべての大人たち」へ向けて放ったドキュメントソングです。退屈から救われたのはアカネではなく、もしかしたら我々自身かもしれませんね。グリッドマンの名の下に集まったすべての「日常」に同盟を!これからも共に戦いましょう!#SSSS_GRIDMAN
— 大石昌良【オーイシマサヨシ】 (@Masayoshi_Oishi) 2018年12月23日
良すぎるぞーーーーーー良すぎないかーーーー
あと全編を通して演出が本当に良かったなー。
声優さん達の演技も、とにかく、自然で、キャラではなく人間だった。
朝、駅にいるJKこんな感じで喋るわってくらい自然な感じ。
とにかく、演出に嘘がなくて。学校の描写なんてとくに良い。
教室で談笑を交わす生徒
始業を告げるチャイム
飲みかけの牛乳パック
誰も通らない階段の踊り場
呼び出しの放送
体育館を鳴らすスポーツシューズ
"アニメ的嘘"が全く感じられない風景描写、自然体の人間像。
ナチュラルな描写の中に、"アニメ的嘘"グリッドマンの存在がいることによって生じるアンバランスさが際立つ演出構造がよくて。なんかこう、現実のことのように感じるんですよね。嘘なのに。
急に僕らが生きる世界にウルトラマンが現れたらめっちゃ困惑しません?え?なんで?みたいな。
その困惑を疑似体験してるかのように錯覚するリアルな演出が没入感を生み、あららあららと12話まで見てしまいました。
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この物語、グリッドマンが怪獣を倒してやったーなんて話なんかじゃあなくて。
一人の、卑怯で、臆病、ずるくて弱虫。心を閉ざしてしまった"なんでもない"少女が救われる話で。
そんな弱さを持つ人が、何でも出来る世界に来てしまったんですね。
本当の自分から離れ、神となった世界では賞賛され、愛されてすべて肯定される。
万能感は心地よいが、何処か虚しく、寂しい。
新条アカネは、きっと、自分自身で。
心にどこか弱さを抱えた視聴者自身で。
ああだったらいいのに…
もし、こうなっていたら…
理想に夢を膨らませるも、過去に捕らわれ、現実とのギャップに打ちのめされてる僕自身の物語でもあるんですよ。
そんな彼女の心の殻をぶち破ったのはグリッドマンいわば、僕たちに勇気を示してくれる、僕たちだけのヒーロー。
グリッドマンの、
響祐太の、
グリッドマン同盟の。
彼らが差し出す手を掴みながらも、なんとか自分の足で立ち上がる物語なんです。
エモーショナルすぎない??????
冒頭にも述べたけど、現実をぶち破る希望を、勇気を示してくれるのがヒーローで。
なんでもない、只、弱さを抱えた女の子が、
その勇気を貰い、立ち上がり、弱さを認め、過ちを悔いながらも1歩踏み出したときに僕オタクくんは無事死にました。
誰もが人知れず弱さを抱えながら生きてるからこそ、SSSS.GRIDMANがウケたのかななんて。
あと登場人物だとグリッドナイトことアンチくんがめっちゃ好き。
ナルトみたいに他人に何と言われようが自分の信念を絶対に曲げない姿勢。
最終回もめちゃくちゃかっこよかった。
人生は自分が主役なんですよ、やっぱり。他人になんと言われようが。
自信もって生きたいよね。
この、男として、人間として。作品を通して、忘れていた何かが、熱を帯び身体中を巡り脳に収束する感覚、本当にすき。
新条アカネは一歩踏み出した。
今度は僕たちの番だ!いくぞ!アクセスフラーッシュ!!
最後に。
僕を、退屈から救ってくれてありがとう。グリッドマン。